東京高等裁判所 昭和56年(行ケ)268号 判決
請求原因事実については、すべて当事者間に争いがなく、右事実によれば原告の請求は理由があるからこれを認容する。
〔編註〕 本件における当事者の主張は左のとおりである。
原告の請求の原因
原告は、指定商品を旧第一類「化学品、薬剤及び医療補助品」とし、昭和三一年六月二五日登録出願、昭和三二年四月二四日登録、昭和五三年五月一〇日更新登録にかかる「サンラーゼ」の片仮名文字を左横書きした構成を有する登録第五〇〇八七二号商標(以下「本件商標」という。)の商標権者であるが、被告が、昭和五一年八月一二日、特許庁に対し、商標法第五〇条第一項により本件商標の登録取消の審判を請求したところ、特許庁は、これを同庁同年審判第八七八八号事件として審理したうえ、昭和五六年九月二四日、本件商標の登録を取り消す旨の審決(以下「審決」という。)をし、その謄本は、同年一〇月一五日、原告に送達された。
審決の理由の要点は、商標権者である原告、本件商標の専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが前記審判請求の登録前三年以内に、日本国内において、本件商標をその指定商品に使用したこと、又は、不使用について正当な理由があることが認められないから、本件商標は、商標法第五〇条の規定により、その登録の取消を免れない、というものである。
しかしながら、原告は、昭和四六年ごろより、本件商標を原告の販売している商品クレゾールに業として使用を始め、それ以来引き続き、前記審判請求前三年の期間中はもとより、それ以後も継続してその使用をして来たもので、原告が本件商標を使用して来たクレゾールは本件商標の指定商品である旧第一類の化学品に該当するものであるから、原告による本件商標の指定商品についての使用が認められないとした審決は、その点において、審決の結論に影響を及ぼすべき事実誤認があるから、これを取消すべきものである。
請求の原因に対する被告の認否
請求原因事実はすべて認める。